2025年10月より土曜・日曜も診療。最新式のCTを完備。

気になる症例

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日々の診療で、最近の気になる症例を紹介します。今後も徐々に追加していきます。

  • 急性腰痛症(ぎっくり腰)

腰椎圧迫骨折や腰椎すべり症、骨腫瘍などが認められず、突然の激痛のため歩行困難となる場合が多いです。腰椎椎間板ヘルニアと同じような所見がみられることがありますが、安静と治療により1週間以内に改善することが多いです。しかし、器質的なヘルニアの再発や新鮮なヘルニアの場合は、慎重な治療が必要となります。

  • 肩痛(成人ー慢性期疾患)

鈍痛で腕が挙上できず、四十肩・五十肩とみなして治療を続けることが多いですが、十分観察すると肩の周辺や首などの症状が軽度にみられ、頸椎症を合併していることがあります。その場合は治療方法が異なります。

  • 肩痛(成人ー急性期疾患) 院長対応

これは転倒し右肩の激痛と挙上困難を訴えていた高齢の女性の症例ですが、当院のCTにて右肩関節脱臼と判明しました。まず右肩に局所麻酔を行なって除痛をはかり、Hippocrates法にて整復しました。なお、肩関節脱臼では僅かな骨折を認めることがありますが、レントゲンでは明瞭に描出されず、CTでないと指摘困難な場合があります。この症例では骨折は指摘できませんでした。

  • 肩痛(小児)

これは左肩の打撲によりアザができていた男児の症例です。レントゲンでは左鎖骨骨折(若木骨折)が認められ、治療をはじめましたが、小児は種々の方法で固定することが難しいです。症状が軽くなってくると、三角巾やサスペンダーをすぐに自分で外そうとします。必要な時期に固定するのが難しいですが、この症例では2週間ほどは医師の指示に従ってくれました。その後3週間ほどで仮骨を認めました。家族の十分な協力体制が無いと、改善が難しいです。

  • 膝痛(変形性膝関節症)

膝に水がたまり皆さんが心配し、「水を抜くとクセになるのではないか」と質問されることが多いです。このようなケースは、メディアやインターネットで参考にして治そうとしても難渋します。確かに何度も水を抜くとクセになるので、まずは水がたまらないようにすることが肝心ですが、治療は西洋医学に東洋医学を併用するとより効果的です。

  • 股関節痛 院長対応

これは転倒し右脚の付け根の痛みを訴えていた高齢の女性の症例ですが、レントゲンでは異常を認めませんでした。しかし痛みが徐々に増強し、2週間後に歩行が困難となりました。当院のCTで確認したところ、右大腿骨頸部骨折が判明しました。その後は日赤病院へ紹介し、手術加療となりました。このように股関節の痛みが長引き、増強する場合は精査が必要です。また、大腿骨近位部骨折においては股関節ではなく膝に痛みを訴えることもあるので、注意しなければなりません。

  • 偽痛風

膝関節にもっとも多くみられます。足首や手首、股関節などにも炎症が起こりえます。また、高齢者に多く、突然膝が腫れて歩行困難となることがあります。診断は濁った関節液を完全に抜いて検査に出します。ピロリン酸カルシウムと白血球の上昇により確定できます。症状は重いですが、安静と治療により比較的早く治すことができます。無理をしていないのに、関節が熱感を伴いつつ突然腫れて激痛をきたした場合は、注意してください。

  • 痛風

足の親指や足関節、膝関節などに突然の腫れと激痛をきたすことは、皆さんご存知でしょうが、アキレス腱〜かかとに症状を認めることがあります。また、痛風が長引いていると、尿酸値が高くなくとも痛風発作が出ることがあります。たとえば、フェブキソスタット(尿酸の産生を抑える薬)を服用していても、運動やお酒で発作を生じることが多くみられます。なお、痛風は生活習慣病が原因となるだけでなく、遺伝的要因も発症リスクに関わります。ただし、適切な治療により症状が改善します。

  • 胸部打撲 院長対応

これは転倒し左胸部を打撲した高齢の男性の症例ですが、デジタルレントゲンでは肋骨に骨折を認めませんでした。しかし、骨のヒビや小さな骨折はレントゲンで捉えられないことがあり、当院のCTで確認したところ、左肋骨に一部骨折が認められました。このように肋骨や胸骨、尾骨などの骨折はレントゲンでは認めにくく、CTでないと指摘できないことがしばしばあります。

  • 腹痛① 院長対応

これは右上腹部痛、嘔吐および苦悶状顔貌で来院された高齢の女性の症例です。診察上、右上腹部に圧痛が認められました。急性腹症と考えて当院でCTを行なったところ、総胆管下部に結石を認めました。やはり、急性腹症の診断にはCTが欠かせません。なお、細菌感染を合併すると急性胆管炎を起こし、高熱や黄疸、悪寒戦慄などの症状を生じます。また、高齢者では症状を認めにくく、急性胆管炎を起こしても初期には症状がはっきりしないことがあります。治療は、内視鏡下に結石を摘出することが第一選択となります。

  • 腹痛②

これは大学病院の総合内科外来で経験した症例です。中高年の男性が上腹部痛と冷汗を訴えて受診されました。初めは消化器疾患が疑われ、消化管穿孔、腸閉塞、膵炎などを想定して検査を行いましたが、いずれの腹部臓器にも明らかな異常は認められませんでした。そこで心電図を確認したところ、広範なST上昇がみられ、急性心筋梗塞であることが判明しました。このように、腹部症状を呈する場合でも、必ずしも消化器疾患が原因とは限らず、心疾患を含む広い視野での鑑別診断が重要です。

  • 発熱/高体温

これは大学病院の救急外来で経験した症例です。高齢の男性が猛暑日に体温上昇と体動困難を主訴に救急搬送されました。搬送前は熱中症が疑われましたが、実際にはエアコンの効いた屋内で安静に過ごしていたとのことでした。加えて、咳や咽頭痛を認めたため抗原検査を実施したところ、新型コロナウイルス感染症による症状であることが判明しました。このように、先入観にとらわれず、搬送前の生活環境や身体所見、各種検査を総合的に評価することが重要です。特に高齢者施設に入所中の患者では、肺炎や尿路感染症なども鑑別疾患として考慮する必要があります。

  • がん

20年以上にわたり健康診断で異常所見がなく、糖尿病も指摘されたことのなかった高齢の女性が、ある年の健診で突然、血糖値の上昇とHbA1cが8%台まで上昇していることが判明しました。特に自覚症状はありませんでしたが、経過から膵臓に病変がある可能性を疑い、当院でCTを行いました。その結果、膵頭部に腫瘤性病変を認め、膵癌と判明しました。これが血糖異常の原因と考えられ、速やかに日赤病院へ紹介し、手術加療となりました。がんはやはり早期発見・早期治療が重要です。このように長年健診で異常がなかった方でも、糖尿病はもとより、肝臓や腎臓の機能障害、貧血などを示唆する数値異常を突然認めることがあります。

  • 発疹 ※院長対応

これは右下腹部に多発する赤い発疹を主訴に来院された高齢の男性の症例です。発疹ができる数日前に、同部に違和感があったようです。視診上、帯状疱疹と診断し抗ウイルス薬の投与を行いました。なお、目や耳の周囲にできる帯状疱疹は合併症が重篤となるため、注意が必要です。目の周囲に帯状疱疹ができると、角膜ヘルペスによる視力低下や失明、物が二重に見える複視などの合併症を引き起こすことがあります。また、耳の周囲ではラムゼイ・ハント症候群という眩暈や難聴、顔面神経麻痺を伴う症状が出ることがあります。

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