Q お酒を飲みながら肉を食べた翌日から、右足の親指の付け根が急に痛み始め赤く腫れて歩くのもつらくなり、友人は痛風ではないかと言うのですが、どんな検査をしたらわかりますか。(50代男性)
A 血液検査で尿酸を測定し、その数値が8mg/dl以上の場合は痛風と診断します。 このような症状は一過性の関節炎、関節リウマチ、蜂窩織炎等でもみられますので鑑別を必要とします。」 (*)ただし、尿酸値が高いからといって必ずしも痛風発作が起きるとは限りません。また、尿酸値が低くても痛風発作が起きることがあります。
Q 私は数年前から痛風の治療をしていますが、最近左膝が腫れて非常に痛く熱もあります。痛風は足の親指が痛むと思い込んでいたので他の関節も痛むことがありますか。(40代男性)
A 痛風はいつも親指とは限りません。足関節・膝関節・手関節・肘関節等にも起こります。
Q 痛風は男性に罹る病気と思っていましたが、女性にも罹りますか。(50代女性)
A 痛風は圧倒的に男性に多く女性の十倍以上になります。
Q 痛風の発作が起きたときどうしたらいいですか。
A 仕事中に発作が起きたら、帰宅後すぐに患部をアイシング(氷などで冷やす)し飲酒と入浴は必ず中止して翌日医療機関を受診してください。
Q 痛風と診断されザイロリックを2年程服用しています。今後もずっと飲み続けなくてはならないのですか。
A 痛風の薬には、尿酸排泄促進薬と尿酸生成抑制薬があります。どちらを用いるかは腎機能検査、尿検査、症状の重さなどによって決定します。生活習慣を変えない人は飲み続けないと何度も痛風の発作に苦しむだけでなく、腎障害、血管障害(高血圧、高脂血症など)、心臓障害などを引き起こすこともあります。しかし、肥満、アルコール摂取(特にビール)、偏食(肉、エビ、イカ等の摂り過ぎ)、激しい運動などが痛風や高尿酸血症を引き起こす可能性が高い為、生活習慣を改善することにより服用を中止できます。
Q 最近、右足の親指や足首が痛く腫れることがあるのですが、若い人にも痛風はあるのですか。
A最近の傾向としては、痛風の若年化があげられ三十歳代で発症する人が最も多くなっており中年の病気とはいえなくなっています。
Q 尿酸値が6.5の時でも痛風発作が起きることがありますか。
A長年、痛風にかかり安定している時に多量のお酒や激しい運動などが原因となって尿酸値が低くても発作がおきる時があります。
Q 右膝関節の激しい痛みと腫れのため、病院では偽痛風と診断されましたがどんな病気ですか。
A 仮性痛風とも呼ばれこれは尿酸の代わりにピロリン酸カルシウムの結晶が関節にたまり、これを白血球が食べることで関節炎が生じるという痛風とよく似た病気で、強い痛みと腫れを訴え膝関節に多く見られます。実際、見た目の症状だけで両者の区別は難しく、関節液(水が溜まった関節)を調べることによって鑑別できます。
患者さんが戸惑う症例
① この部位の痛み・熱感を訴え受診する。
患者さんが20人に1人程の割合で本人は痛風の症状とは全く考えていませんが、尿酸値は7.0を超えている方が多く痛風の治療をしたら改善します。
手関節の痛み・熱感を訴える人は少ないですが、他の病気と間違えることが多いです。
② 痛風の薬を飲んでいるのにどうして痛風の発作がおきるのかと言われる方が多いのですが無理な運動・作業・アルコールの多量飲酒等が引き金となり発作が起きます。